金で買う癒しは逆に凹む:石塚厚志名誉会長(198X〓2006)
先日、俺のソウルブラザーであるF-P-L君が、特に大阪コミコミの売り子をする訳でも無いのに大阪までやってきてくれるという事がありまして。
そんなF-君を最大限もてなすために冥土喫茶を探していた時の事です(無論、オタなので冥土喫茶以外のもてなし方は知りません)。
俺達の前に、あからさまに怪しい光景がッ!
いや、確かにこの雑居ビルは、1Fがオタテレカ屋さん、2Fが中古同人誌屋さん×2、と、『殺し屋1』のヤクザマンションくらいの危険地域ですが、それにしてもこれは……。
だがしかし、F-君をもてなすならここしかない!。
そう思って、さっそくこの冥土喫茶に入った俺達の目に真っ先に写ったのは、ポン橋でよく見かけるダンボールがいっぱい積まれた台車を引っ張ってるジジイ(遠まわしな言い方)っぽい薄汚い酔っ払いがレイヤー店員に説教している姿でした。
俺のチョイスは黒い意味で大当たりだ。
そう思う俺達にさらに畳み掛けるように、注文を持ってきたレイヤー店員は、二次元では萌えキャラでも三次元では存在そのものが許されないくらいのドジっ娘で、ココアにコーヒー用のシロップを入れるという暴挙をしてくれます。
あまりにも自然にココアにシロップを入れるその姿に、俺達が知らない新種の飲み方なのか? と思ったりもしましたが、無論そんな事はありませんでした。
とはいえ、この程度の事など、冥土喫茶に10回以下しか行った事が無いにもかかわらず、ピラフの中にハエが入っていたとか、冥土が目の前に座っているAKITAKAさん(仮名)とSEEDのやおいカップリングの話をずーーーっとしていて、その間背景か置物か何かのように扱われて凄い疎外感を感じた、などのハードで神秘な冥土喫茶体験を潜り抜けてきた俺としては大した事が無いのですけど、メニューに書いてあったこれはちょっとどうかと思いました。
(レイヤー店員との)トーク:5分500円 10分800円
えーと、『夜王』風に言えば「オタに夢を見せるのが冥土喫茶の仕事だ!」。
さらに『嬢王』風に付け加えると「こんなオタの俺のことを本気で気にかけてくれる女の子がいたんだ!」と夢を見せて、オタを騙くらかして金をむしりとるその夢の代金を貰うのが冥土喫茶の仕事ではないんでしょうか?
確かに、普通の喫茶店より明らかにレベルが低い食い物を普通の喫茶店より高い値段で出している時点で、冥土喫茶の料金は視姦代込みですし、レイヤーと言えども金でも貰わなきゃ薄汚いオタの相手なんぞしたく無いってのは分かりますけど、客と店員の関係がビジネスである事をここまであからさまにしちゃあいかんでしょう。
しかも、この5分てのがまた萎えるのですよ。
開店記念セールとやらで、タダで5分間喋らせて頂いたんですけど、5分を測るために横に砂時計を置いて喋るんですよね。
この状況でどう話を弾ませろと?
つーかレイヤーに説教していた薄汚いジジイも金払って砂時計横目に説教していたのか? と考えると、さらに萎えるというかめちゃくちゃ寂しい物を感じるのですが。
店を出た後にF-君が語った名言が実に印象深い、そんなある日の事でございましたとさ。