フリーゲーム『巡り廻る。』感想

つー事で今回は最近ずっとプレイしてたフリーゲームRPGが一段落したのでその感想でも。
本当はメインではちょっともう誰もやってない4年くらい前の同人STGで全一狙って必死でプレイしてるんですが、そっちの方は「3ヶ月プレイしても全く現在の全一の人のパターンを超えるどころかとりあえずノーミスクリアにすら光明が見えてこない人間性能の低い奴は死ね」で終わるんで割愛(一応自己弁護しておきますと、現在そのSTGをノーミスクリアしてる人は世界で3人です)。



いやまあそれはともかく『巡り廻る。』の感想ですね。


こちらとてつもなく自由度の高いゲームとなっておりまして、普通のRPGの様にモンスターを倒しまくるもよし、運送屋さんやって金稼ぐもよし、延々スキルレベルだけを上げ続けるもよし、と主人公が何をしててもゲームが進む様になっています(一応)。
そして、このゲームの最大の特徴は「プレイヤーが何もしなくても時代が勝手に動いてくれる所(実際はプレイヤーが介入しないと題名通り同じ所をぐるぐる廻ってるだけなんですけど)」。


俺は昨今の洋ゲーRPGとかやった事が無い古いタイプのゲーマーなんで、もし同じ様なシステムのゲームがあったら申し訳ありませんが、このゲーム、主人公が何もしなくても
「どこかの勇者が勝手に闇竜(まあ魔王的なモン)を封印してくれる→つかの間の平和→何故か時間が経つと闇竜が復活する(実は理由はちゃんとある)」
という感じで勝手に時代が流れていってくれます。


実際今回のプレイでは、俺は闇竜が10回くらい倒されるまで1回も戦わず、ひたすら逃げ続け、平和に運送屋さんやってました。
だってこのゲーム、ある程度無双が出来るくらい武器防具作成スキルレベルと自分のレベルが上がるまで運送屋さんやるのが一番儲かるんですもん(笑)。


そしてこのゲームのもう一つの特徴は、「とにかく濃ゆいキャラをしている仲間キャラクター」にあります。
例えば、凄い堅いキャラだと思ってた元騎士さんが実はもの凄い天然さんだったり。
例えば、キャラグラドット絵が賞金首の使い回しで主人公の善行レベルが高いと出てこなくなる一見悪人そうなキャラが実は凄い良い人だったり。
例えば、「こいつ目つき悪いし皮肉しか言わないし絶対嫌な奴だろ」と思ってたキャラが実は凄い良い人だったり。
例えば、とてもおしとやかなだと思われたキャラが実は凄いドSだったり。
例えば、どう見ても天然だなこいつ、と思われるキャラがやっぱり天然だったり。


そんなキャラの濃ゆい個性を、割と短いキャラ紹介と好感度が上がったり特定条件が揃ったりした時に出てくる「相談」コマンドによる主人公との会話の断片だけで見事に表しています。


実際、今、俺が一番お気に入りのキャラは、「パーティーの人数揃える時に最初の酒場にいたからとりあえず入れとこう。見た目がもっと好みのキャラが出てきたらこいつは即外そう」と思っていたキャラだったりしますし。


最近は、「キャラメイクシステム」という物が実装されまして、有志の方が勝手に作った追加キャラを公式あぷろだからDLしてくる事が出来たりもします。



そんな実に奥が深くかつ面白いこのゲームなんですが、いくつか難点も……。


まず、「事実上最重要パラメーターの『積載量(どれくらいの重さまで武器防具を装備出来るか)』が1周目の最初のキャラメイクでしか決められない事。
一応、適当にキャラ作って積載量最低なキャラになってもクリアできる事はできるんですが、このゲームの特性上、なるべくたくさんのキャラを仲間にして会話した方が楽しいので、やはり主人公がある程度死ににくい様にキャラメイクしないと色々辛い。
実際俺は最初積載量最低のキャラでやってたんですが、辛すぎて30時間くらいプレイした所でそこまでのセーブデータを投げ捨てて最初からやり直しましたし。


さらに「スキルレベルの効率よい上げ方を知ってないともの凄くスキルレベルを上げにくい」「明らかにエレメント価値のバランスがおかしい」等細かい欠点はいくつもあるのですが、何より辛くこのゲーム最大の欠点と言っていいのは「攻略Wikiを見ないとゲームのストーリーの進め方が全く分からない事」。
一応、超序盤に「こうやって闇竜を倒すんですよ」ってヒントは出てくるんですが、そんな事、長い長い運送屋稼業の間に綺麗さっぱり忘れますし(オイ)、さらに表ラスボスの居場所や真ラスボス(や隠しボス)が出てくる2周目への道のりとか「こんなん自力で分かるか!」と叫びたくなるくらい複雑。


つまり、捨てゲー前提、もしくはプレイ初っぱなから攻略Wikiを見ながらプレイしないと、途中の作業度合いがとても凄まじい。


「一見どうでもいいアイテムに見えるゲーム上に出てくる『本』や『日記』が説明書代わりになっている」という非常にユニークな点もあるので「気づかない方が悪い」という話なのかも知れませんが、やはり色々分かりにくい点が多すぎるのは本当にキツい。
特に2周目への行き方を自力で見つけた人はマジ尊敬します。
あれは普通の人間が気づくのは最低2年くらい試行錯誤を繰り返さないと無理。



とまあ結構長めにヒドい事を書きましたが、要は「行き詰まったら素直に攻略Wikiみなされ。常人には自力打破は多分無理」っていうまあそれだけの話ですね。


そしてこの欠点を考慮しても、このゲーム、フリーゲームなのにとてつもなく面白いのでRPG好きな人には是非オススメします。
あと、プレイする際はレクシアさんを全力で世界中から探し出してきて仲間にする事をマジオススメします(笑)。