『ダンガンロンパ』が凄く面白かった話

最近俺の周りの人がやたら『ダンガンロンパ』を買っては絶賛してるので、ちょっと公式見てみたり、体験版やってみたりしたら、これがもの凄く「これ絶対世間の人は絶賛してるけど俺は好きじゃない系だわ……」という手触りだったんですよ。
なので「あんま好きな系統じゃないっぽいんで買うかどうか迷ってます」って言ったら「絶対面白いから買え」と怒られたんで、期待しないで買ってみたんですよ『ダンガンロンパ』。


そしたらすいませんとてつもなく面白かったです。あと俺これめっちゃ好きです『ダンガンロンパ』。
だが、体験版作った奴はちょっと屋上へ行こうぜ久しぶりに(以下略)。



前置きが長くなりましたが、そんな訳で今年最初のゲーム『ダンガンロンパ』の感想です。



さて皆さん

「超高校級の人材が集まる学園に、抽選で当たった『超高校級の幸運児』として入学した、平凡な主人公が『超高校級の(スペシャリスト)』という異名を持つ人等と一緒に学園内に謎の黒幕に閉じ込められて、殺人ゲームをさせられる」

というあらすじを聞いて、どういう話を思い浮かべますか?
『SAW』?西尾維新?『極限推理コロシアム』?


答えは「努力・友情・勝利」の80年代ジャンプテイストな話でした、がこの『ダンガンロンパ』というゲームです。いや黒幕を倒すまでにほとんどのキャラが殺されてるんで、勝利とかじゃないかもしれないんですけど……。


それともう一つ、このゲーム、てっきり、推理小説、それも新本格以降のヤツにありがちな「トリックは凄く良く出来てるんだけど、キャラは、うーん……何と言うか、ゲームのコマ?」みたいな感じの話だと思っていたのですが、実際は全く逆。「トリックとかは推理小説をそれなりに読んでる人なら『多分アレと同じパターン』などと大体分かりそうな話なんですが、キャラが凄く上手く描かれているので全く気にならない」という話でした。
一見冷酷な奴も、一見極悪な奴も、実はヒドい事をしてる奴も(一部を除いて)色々事情がある血が通った人間なんだ……というお話。


久しぶりに先が気になって睡眠時間を削ってプレイしてしまったゲームでした。



ただ残念なのが、本来ならこのゲームのウリであるだろうゲーム性部分、『学級裁判』部分。
4つあるゲーム性の内、メインとなる「他人の発言の矛盾を証拠の弾丸で撃ち抜く『ノンストップ議論』」はまだマシなのですが、それでも「捜査段階でわかりきっている事を説明するためにアクションをさせられている」感が強いですし、他の3つに至っては「こんなどうでもいいのはさっさと終わらせて続き読ませろよ!」と言いたくなる出来。
まあそれも、犯人当てのための捜査では明らかにならない「犯行の動機」の部分に隠された人情の機微にこのゲームの一番の面白さがあるからではあるのですが、やはりメインであるはずのゲーム性部分でちょっとイライラさせられたのは否めませんでした。


そして何よりヒドいのが公式ですよ公式!
ちょっと雰囲気知っておこうかなーと思ってデモムービー見たら、何かキャラが一人死んでいて「まさか1章はこのキャラが……っていう展開バレじゃないだろうな?」と思ったら全くその通りだったり、体験版では、このゲームの一番面白い所(だと俺が思っている)人情の機微が全部ぶっ飛ばされて、ただ「ゲーム性がだるい」事だけが分かる様に1章がダイジェストかつ改変されているなど、とにかくヒドい。


これでは売れる物も売れないですよ……。



何か最後の方はヒドい事ばかり言ってしまいましたし、褒めようとすると大体ネタバレになるので、良い所は抽象的な事しか書けませんでしたが、『ダンガンロンパ』マジお勧めです。



あ、忘れてましたが、体験版をプレイしてそのセーブデータをロードすると、ゲーム内通貨が最大101コイン手に入るので、買っちゃった後でそれ目当てだけに体験版プレイするのはアリかもしれません。